この屋号は2008年から使用していますが、10年目にしてやっと、Webサイトを持つ事になりました。
サニーサイドアップとは目玉焼きのこと。
私が生まれて始めて作った料理が目玉焼きでした。
小学生の低学年だったと思います。
夏休み、寝坊して起きてきた母が「家にいる時は自分で朝食は作りなさい」と言ってきたので、素直な(爆)私は「はい」と。
あまり親に無理を言う子供では無く(ただ、物欲は旺盛だったので物強請りははげしかった笑)、
基本言われた事はやってみるタイプでしたので、夏休み中の朝食作りにチャレンジしたのでした。
フライパンを温めて油を敷いて、卵を割る。
鉄のフライパンは重いし、卵は割った殻の破片が落ちたりして、あわてて菜ばしで除けました。
そして焼き上がった目玉焼きは、とても美味しく感じた記憶があります。
調子に乗った&元々食いしん坊だったので、その後は台所にも頻繁に立ち、料理に勤しみました。
口うるさい祖母が同居していたこととまだまだ子どもで食材を自分で揃えるのが難しかったので、大した物は作れませんでしたが、料理が趣味と言える程度にはやりました。
そんなワケで(?)目玉焼きは私にとって、チャレンジの象徴となりました。
何事もやってみなければわからない。
知らないことがあれば調べよう、調べ方が分からなければ調べ方を調べよう、と思うようになったのも、祖母や母も知らない料理を作ってみたい、テレビで見ただけのお菓子を食べてみたいと無心に願った結果だったように思います。
その頃、私が覚えた物がもう一つありました。
それは、図書館に通うことです。
クラスメートの男の子が教えてくれた図書館と言う場所は、親の本棚から本を借りて読むような子どもだった私には宝の山、天国の様なところでした。
外で遊ぶより本を読む方がワクワクしましたし、親の本棚の本はやはり偏っていたので、満遍なく知識を得るには図書館ほどいい場所はなかったです。
様々なジャンルの本を借りましたし、好きな本は何度も、続けて借りたり、思い出したように借りました。
絵本や図鑑から大人の趣味の本や古典、歴史書、文学…何かを読めばそこで引用されている元の文献をたどる、そんな読み方をするようになっていました。
正に本に溺れていた当時、目玉焼きのことを英語でサニーサイドアップと呼ぶことを知ったのでした。
その頃の私にとって、目玉焼きとはやれば出来るというもののシンボルの様なイメージだったのだと思います。
屋号をつけなければいけないと考えた時、その記憶が浮かびました。
目玉焼きこそ、私の出発点だったと今にして思えるのです。